山陰の灯台めぐりをして、
初日は下関から経ヶ岬灯台がある丹後半島まで、走りに走った。
灯台の麓で、灯台巡回車で眠った。
二日目は、経ヶ岬灯台、余部埼灯台、美保関灯台、出雲日御碕灯台と、
山陰を代表する、山陰の灯台四天王を訪ねた。
灯台巡回車で眠るのは嫌いではないが、趣味ではないから、
人並みに温泉宿に泊まりたくなった。
山陰は何度か旅をしているが、不思議と温泉に泊まっていない。
少し無理をすれば山口県だから、またいつか来よう、の連続になる。
でも、気にかかっている温泉はあった。
「ゆのつ」。 名前がいいじゃないか。
漢字で 「温泉津」 もいいし、「温泉津温泉」 もいい。
着いたのは、秋の陽も落ちた6時過ぎだったが、
泊まったのは、温泉津で唯一、政府登録の宿。
温泉街はその先にあるらしいが、とにかく暗い、静かな街だ。
漁師町としての雰囲気も無ければ、温泉町としての賑わいも無い。
私が生まれ育った長門湯本温泉は、巨大旅館が町外れに建って、
温泉町としてのドーナツ化現象がおきているが、その気配も無い。

石見銀山で栄えた港町で長い歴史を誇る老舗旅館だから、不満はない。
館内随所に花が活けられているし、
部屋での食事では、全ての料理を仲居さんが説明してくれる。
それよりも何よりも、温泉がいい。
仲居さんが言う、「濁った方のお湯に入ってください」 に従うと
湯上り後も特有の香りが肌を包む。 薬効もあるらしい。
鄙には稀な名旅館、といっておこう。
「のがわや」 のURLは
http://www.nogawaya.com二軒隣に、カフェバーがあった。
道路から見ると陶器や小道具のギャラリーだ。
経営者の贅沢な趣味の世界なのだろう、もったいない配置で
それだけにゆとりはある。
日本酒と焼酎の品揃えはたいしたものだが、ワインと同じでキリがなかろうに。
Noriko さんというカウンターの女性はいい娘だった。
聡明で、雑学に長け、話題は豊富で、かといってでしゃばらず、
客を立てるところは立て、きょう日 珍しい、いい娘だ。
「路庵」 という名のカフェバー。 URLは
http://www.cafe-roan.jp10/19(木) 21時〜 日テレ系
どっちの料理ショ− の後番組で、温泉津が取り上げられるそうな。
路庵も写っているらしい。 Noriko さんも写っているかも。
楽しみにしておこう。
城下町 ・ 萩 と同様で、昔の地図が使える街って、いいじゃないか。
新しい風が吹くばかりが能じゃない。
「風が吹かない町」 への旅もある。